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オンライン音楽探究 Vol.3「文体は人なり - 作曲家の語法を探る」 のお知らせ

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 非常事態宣言が解除され、新しい日常生活への模索が少しずつ始まってきました。この数か月、SNSでは無尽蔵のルサンチマンが噴出して、今まで見ることのなかった「人となり」に遭遇することで、心の断絶・社会の分断が加速。潜在的にくすぶっていた人種差別や格差・階級社会に対する問題へ飛び火して、世界は一気に混迷の度合いを深めてきました。結果的にマトリックスの世界の到来を速めることになるのでしょうか。実際に日本でも「ムーンショット目標」(https://www8.cao.go.jp/cstp/moonshot/sub1.html)として、内閣府が2050年までにこうした社会の実現を掲げています。


 時代を映す鏡として音楽がどのようなトランスフォーメーションを見せてきたのか、〈オンライン音楽探究〉ではこれまで「行進する音楽」「メヌエットの200年」と題してお届けしました。三部作最後は「文体は人なり」というジョルジュ=ルイ・ルクレール・ド・ビュフォン(18世紀フランスの博物学者・数学者・思想家)の言葉のもと、作曲家の技法そのものにも焦点を当てることにします。
 文体には書き手が現れます(時には隠そうという意図さえも!)。もちろんそこには教養や知性が大きく反映されますが、それ以上に文体は他者への向き合い方を示します。愛があるか、敬意があるか、祈りがあるか、惧れがあるか、迷いがあるか。敵意や警告を有形無形に含んでいる場合も少なくありません。狡猾な人間ほど後者に優れている訳です。


 音楽は他者の語法を学ぶことに始まります。今だからこそ音楽を諸学の一つとして、専門性をさらに高める時期だと考えています。1時間半という短い時間ではありますが、ピティナ・ピアノコンペティションの課題曲を通して、「人となり」を感じる時間を持ちたいと思います。


赤松林太郎 オンライン音楽探究 Vol.3「文体は人なり - 作曲家の語法を探る」
2020年6月18日(木) / 24日(水) 10:00-11:30
https://seminar.piano.or.jp/news/2020/06/akamatsu3.html

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