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Puccini's "Madama Butterfly" at Wiener Staatsoper.

2020年2月29日(Wien)


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このオペラは徹頭徹尾蝶々さんの物語なので、サエ・キュン・リムの好演がすべて。彼女が演じる蝶々さんはトスカと重なり、人種や時代が違えども同じ女性であり、かつ同じ作曲家から生み出されたヒロインなのだと教えられます。グレアム・ジェンキンスが率いる音楽は、歌舞伎でいう世話物を感じさせるもので、淡々と進むがゆえに、プッチーニが随所で聴かせる切ない和声に胸が痛くなるのです。


《蝶々夫人》といえば1951年のミラノ・スカラ座公演以来、ウィーン国立歌劇場でも半世紀以上にわたり藤田嗣治の演出で知られています。ヨーロッパの劇場が違和感なく歌舞伎の雰囲気に早替わりして、長崎を舞台としたプッチーニの世界観を作り出したフジタの至芸。


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