8/11/2016(堺)音楽の〈近代〉はベートーヴェンに始まるといっても過言ではありません。そして音楽が様式・形態ともに肥大化して爛熟するほどに、ロマン派は調性観念を喪失し、秩序と無秩序の境界が曖昧になり、ロゴスよりもパトスを、善より悪の華を求めるようになりました。音楽を四期に分類すること以上に、「近現代」という呼称自体に無理があるものの、2度の世界大戦を経験した20世紀の音楽を学ぶことは、人間がなぜ表現しなければならないのかという根本的な問題を考える上で、非常に重要なことです。今日はそういった観点から「何がポスト・ワーグナーなのか?」「なぜドビュッシーが20世紀の夜明けなのか?」「なぜ十二音技法なのか?」「なぜヒンデミットが新古典主義なのか?」「なぜカバレフスキーが簡潔なのか?」などを解説して、それぞれの奏法について扱いました。ヤマハ堺店での赤松林太郎徹底講座シリーズ《「四期」の知っておくべきこと》は全4回を終了。来年2月3日(金)はアプラたかいし大ホールにてリサイタルを開催していただくことになりましたので、引き続きどうぞよろしくお願いいたします。
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