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Masterclass for Fukuoka International Piano Masterclass

2019年7月26日(福岡)


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 師が亡くなって7年が経ちました。ピアノに向かう私の後ろに座り、逆さに持った太い鉛筆で机を叩きながら大声で拍子を取られたことを、昨日の出来事のように思い出します。どの瞬間を切り取っても、真っ赤な髪の毛に相応しい情熱の持ち主でした。フランス・クリダ先生は「マダム・リスト」の愛称で世界中で親しまれていましたが、フランツ・リスト(1811-1886)自身も伝説的なピアニストだっただけでなく、優れた人格を有した教育者でもありました。今、師を想うことが多いのは、リストの精神性を継いだ芸術家だったからに他なりません。
 今日は日帰りで福岡を訪れ、コンクール直前の指導をしてきました。福岡国際ピアノマスタークラスは設立からまもなく3年が経ちます。何事も軌道に乗せるまでには多大な時間と労力がかかり、その間に多くの去来がありますが、現在のメンバーは小学生が主体なので、会うたびに変化する彼らの身長や顔つきに「育む」ことの大きさを感じています。これは福岡のマスタークラスに限ったことではありませんが、この先何年間かレッスンを続けていく過程で、私が大きな系譜の中で師から学んだものが子どもたちの個性に新しい芽生えを生んでくれるよう願っています。

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